プローブカードで代表的なのはリング構造だ。カードの基盤から配線をし、針をリング状の構造で抑えてしまおう、というものだ。利点は製作しやすく、安価で作れるのだが、欠点もある。それは針の修理がしにくい。また、壊れやすいのも特徴だ。
プローブカードを選ぶときには
1.針の本数、ピッチ
2.テスターの種類
3.温度帯域
4.電気帯域
5.周波数帯域
6.その他特殊要因
を加味した上で決定するのが普通だ。
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リング型の代表的な写真
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リングの高さを変えることでプローバとの調整も可能
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リング構造ではないが、
廉価版構造なので
このカテゴリーに乗せてみた |
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次に埋め込み構造を見てみよう。構造体はいたってシンプルだ。基盤に穴を開け、針を埋め込み固定、調整をとる手法だ。
この構造体を発案し、特許をとったのが米国にあるセラドンという会社だ。この方式を取ることによって、高温対応(〜350度)のセラミック基盤に直接針を立て、測定をすることが可能となった。

針はセラミックの上にチップピッチ上に配置されている
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予算の関係上、半分の本数しか立ててないプローブ針、それでもこの埋め込み型は後日針を追加できる利点がある
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セラミック基盤に穴を開けて針を埋めたイメージ |

下の金色の針はTDS(タッチダウンセンサー)だ。これにより多サイトにしても【あおり角】調整がしやすい
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300mm大口径ともなると、ウェハー一括コンタクト用プローブカードもかなり大きくなる(320mm径ある) 右の写真を見てもらうとわかるが、予算分だけ針を立てておき、残りはセラミックボタンだけを配置しておく、という事も出来る。 |
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オートプローバ(東京精密社製UF3000)にカードを取り付けたときのイメージ。ポジショナーも付く様に改造した |

マニュアルプローバにおいた300mm口径対応 |
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左の写真のようにプローブカード上面には穴が開いており、そこでプローブの位置合わせをする。
もし写真のように針を曲げてしまうようなことがあってもこの埋め込み式構造体であれば簡単に針のリプレースが出来る。強いてあげる問題があるとすればこの修理は米国で行うことになるので輸送に往復5日程度かかってしまう。 |
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最後にここでは色々な便利グッズや特殊な加工等を紹介してみよう。このプローブカード関連やプローブはとても面白い物が多い、工夫がこなされている!という印象を受ける。

これはRFプローブGSG型
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下に拡大写真を載せた

RF(HF)用プローブ(GSG)の先端でGNDを共通にしているすばらしい加工だ。これはHF-CV時に活躍した。
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プローブカードとポジショナー同時に使いたいという要望にこたえて改造をちょっと施した例
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多少高い周波数(〜70MHz)までのCV測定をしたい場合に役に立った高性能ポジショナー |

プローブカードの測定ケーブルをまとめるパネル
、抜き差しが容易なために測定器とピンの配置をいつでも変更できる |

プローブニードル表面を綺麗に掃除してくれるパッド
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