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Streetwise™のジオグラフィック解析


以前「不良率0.1DPPMへの鍵! Streetwise™」でご紹介したように、ウエハの面内傾向を見てみると、ステッパに依存したデバイスや良品デバイスだが不良に囲まれたデバイス等のアウトライアが発見されます。今日はそれら面内傾向に依存したアウトライアを発見するための、Streetwise™のジオグラフィック解析についてご説明したいと思います。

2008年6月

 

パターン解析

■パターン不良検出
Streetwise™の機能の一つにパターン不良検出という機能があります。このパターン検出機能には「自動パターン検出」と「ダイレクトパターン検出」の二種類があります。
自動パターン検出はステッパのショットサイズを入力しておくことにより、ウエハ面内をそのショットのサイズでパターン解析します。これによりショットのサイズ毎にウエハの面内傾向を判別し、同じパターンで不良しているショットがウエハ全体のうち何%以上見つかるとそれをパターン不良とみなして、そのパターンにマッチするパスデバイスをアウトライアとして検出します。マッチングのパーセンテージに関してはユーザーの設定によります。
もう一つのダイレクトパターン検出とは、もしもパターン不良がでることを予め予想できているようであれば、直接そのパターンをStreetwise™に登録しておくことによって、そのパターンにある一定のパーセンテージ以上マッチしたら、パターン不良として検出します。これらは予めレシピに設定しておくことによって全て自動的に行われます。

   



■プロキシミティ解析

プロキシミティ解析とは「不良に隣接している良品デバイスを解析する機能です。」周囲のデバイスが不良としてフェイルしているのにもかかわらず、一つだけパスしているデバイスを検出したりすることができます。
この検出感度はユーザーによって自由に設定することが可能で、前述のように不良デバイスに囲まれたデバイスを検出したり、不良デバイスに挟まれたデバイスをアウトライア判定することが可能です。
また、ウエハのエッジ付近は危険デバイスなので、検出感度を2倍にする等、その設定は細かく可能です。
さらにこの機能を応用すると、ある特定のテスト(例えばIDDQ系のテスト」で不良したデバイスのみに対してプロキシミティ解析を行う等の応用が可能です。これによりただ単純に不良デバイスに囲まれたデバイスを検出するだけでなく、不良の種類に合わせて適切にアウトライアを除去することが可能です。

プロキシミティ解析
   
ガードバンディング

■クラスター検出・ガードバンディング
さらにStreetwise™では不良の塊りを検出し、その周囲を囲うようにアウトライア判定することができます。
これは癌の手術で例えると、癌細胞を切除する際に、悪い細胞だけではなくその周りにある良い細胞も多めに切り取ります。これは良く見える細胞でも、癌の転移が進んでおり癌細胞に変質するのを考慮して、念のため余分に切り取っているのですが、Streetwise™のクラスター検出も同じで、まずは不良の塊り(クラスタ)を検出し、その検出されたクラスタだけに対して、かなり強めのプロキシミティ解析を行うことによって、不良の塊り周辺をガードするように取り除くことができます。これによって、本当に良いデバイスと不良もしくは怪しいデバイスに分類することが可能です。

   

Streetwise™ではご紹介したようなジオグラフィック解析を全て自動で行います。
さらに解析の組み合わせは、例えばパターン検出を行った後に、プロキシミティ解析を行い、その後クラスタ検出、そしてさらにプロキシミティ検出を行う。もしくは、パターン検出だけを行う。等自由自在に設定することが可能です。このようにフレキシビリティを持たすことによって、「デバイスの品質」と「歩留まり」を考慮したアウトライア検出を可能にしています。
今日はStreetwise™のジオグラフィック解析を中心にご説明してきましたが、次回はStreetwise™のコンポジットLOT解析についてご紹介したいと思います。

 
 
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