これは技術者を応援するサイトTech-On!で2008年9月1日に紹介された、デンソーの岩森則行氏(デバイス開発部 部長)が「第5回信頼性フォーラム」で発表した、信頼性の観点から見た車載半導体と民生機器向け半導体の要求仕様を比べた図です。
この図からわかるように車載半導体と民生機器向け半導体を比べると、車載半導体は民生半導体よりも劣悪な環境でも正常に稼動できるよう、環境に対する要求仕様が非常に高い。それだけではなく、不良率は1ppm以下に抑え、かつ寿命は20年と民生品の倍保証しなければならない。ということがわかります。
つまりどんな劣悪な環境でも絶対に壊れることのない、「超高品質なデバイス」を供給できなければ、車載半導体ビジネスではやっていけない状況になっているようです。
こうなってくると、従来行っていたウエハテストや信頼性、バーンイン試験だけでは足りず、Streetwise™のような新しい手法で、不良品の出ない、超高品質デバイスを出荷できる環境作りが重要になるでしょう。
しかもこの先、車1台に使用される半導体デバイスの数量が増えれば増えるほど、不良率への要求はよりいっそう厳しくなることが予測されます。今でこそ不良率は1ppmですが、これから0.5ppm、0.1ppmという要求が来る日もそう遠くはなさそうです。
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