-フレキシブル基板の切削加工-

通常、プリント基板といえばリジット基板 (基板の基材に柔軟性のない絶縁体基材を用いたもの)を指すことが多い。 最近は機器の小型化、軽量化やリジット基板間を接続するためにフレキシブル基板が使用されることも増えている。フレキシブル基板とは、薄いポリイミドやポリエステルなどのフィルムで出来た基材の上に、銅箔の配線パターンを持ったプリント基板である。大きな特長としては、折り曲げることが出来るほど薄いという点である。
今回はフレキシブル基板を上手に加工する為の方法を紹介したいと思う。

2008年9月

 

フレキシブル基板
■フレキシブル基板




左の写真がフレキシブル基板である。
折り曲げることができるほどに薄いフレキシブル基板を、切削加工することは非常に困難である。基板表面の銅だけではなく、基板をドリルが突き抜けてしまいかねないからだ。
ティアテックでは、フレキシブル基板を切削加工する場合に非常に有効な方法となるオプションとしてバキュームテーブルエアープレッシャーフットを用意している。

プリント基板加工機
■プリント基板加工機
銀に光っているテーブルには小さな穴が無数に開いている






バキュームテーブル
■(左の加工機テーブル部分の拡大写真)

細かい穴が開いているのが見える。これがバキュームテーブルである。
空気の力で、切削の対象となる基板を加工機に吸い付けることが可能で、フレキシブル基板のような薄い試料を確実に固定することができる。


プリント基板加工イメージ
■図1 プリント基板加工機による加工イメージ




図1の赤丸部分を拡大したものが、図2と図3である。

図2のイメージをご覧いただきたい。
プリント基板加工機に標準装備されているプレッシャーフットである。FR4などのリジット基板を切削する場合は特に大きな問題は無い。ところが、加工中にプリント基板とプレッシャーフットが常に接触しているため、非常に薄くて柔らかいフレキシブル基板を加工しようとすると【引きずる】感じになってしまい、フレキシブル基板が撓んでしまう。

図3がエアープレッシャーフット使用時のイメージである。
エアープレッシャーフットは、フット表面に、非常に細かい穴が開いており、この穴から空気を出すことでフットと基板の間に空間を作りだしている。これによりフレキシブル基板のような薄い基板も引きずることなく、スムーズに加工することが可能となる。
 プレッシャーフット
■図2(上) プレッシャーフット(ノーマル)

■図3(下) エアープレッシャーフット

エアープレッシャーフット
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