■セラドン製の特徴 I
カンチレバータイプのプローブカードは、下の写真・図のようにボンディングへ約7度の角度をもって進入しコンタクトする(右)。セラドン製プローブカード(左)は、進入角度が0度ある。これは、プローブ針のキズ跡長さに影響する。セラドン製の方が当然キズ跡は短い。よってウェハーの横膨張、そしてウェハーチャックの縦膨張に有効である。 |
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■セラドン製の特徴 II
セラドン製のもう1つの特徴は、プローブ針を固定するのにエポキシ樹脂等使わないことだ。エポキシ型のような樹脂で固定すると樹脂の膨張により針ズレが生じてしまう。セラドン製は、右図のようにセラミックに溝を切ってそこにプローブ針をはめ込む形だ。セラミックの膨張率は、エポキシ樹脂と比べ非常に少ない。よって熱膨張に対して強いわけだ。 |
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■セラドン製の特徴 III
最後に、もう1つ特徴を挙げよう。一般に使用されているプローブカードの基板の材質は、FR−4(5)、ポリイミド等ガラスエポキシ系のである。セラミックブレード型は、高温仕様に対しては、セラミック基板を用いるがウェハーの膨張係数と同じようなセラミック材では、加工が難しくマコール材(軟セラミック)を使用する。当然膨張・基板の反りが生じてしまう。セラドンは、シリコンウェハーと同膨張率の鋼材を用い、プローブの部分はタイル状のセラミック基板、そしてプリント基板に相当するものは、鋼材を用いている。 |
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■300℃対応プローブカード
300℃下でのデバイス測定をするにあたって、プローブカードの選択には迷うところがある。しかし、こうして挙げてみると構造機工的な面、材料面など考慮すると、現状安心して使用できるプローブカードはセラドン製となる。垂直型はセラミックのスルーホール径とプローブ径のクリアランスによるガタでの針位置制度の問題、セラミックブレードは、サイト毎のクリアランス(実装密度)の問題がある。ただしセラドン製が完璧かと言うとそうではない。12インチ一括コンタクトとなると針位置のズレや、基板の反りの問題も無いわけではない。よって我々は測定システムを開発販売する以上、プローブカードにおいても問題を見過ごす訳には行かない。 |
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