基本的にカジキは3ノットでも12ノットでも喰ってきます。スピードはカジキにあわせるのではなくて、自分のボートスピードに合ったルアーを流すことが大切です。
トローリングスピードが9ノットから10ノットということですが、そのスピードですと日本では、曳けるルアーがある程度限られてくると思います。釣れるルアーはいくらでもありますが、幅広いスピードに対応しているルアーはあまり多くありません。実際に曳いてみるとハイスピードやスロースピードではそのルアーのベストの泳ぎを維持していない場合が多いです。多くの国産ルアーの場合7ノット前後で曳くルアーが多いように思います。(ルアービルダーの好きなスピードの癖がでます)。8ノットから8.5ノット標準で曳くと、暴れているルアーが意外と多いです。そうなるとシイラぐらいしか喰ってきませんので、錘を入れたり、流し方(ポジション、ラインの高さ、アウトリガーの位置等)を変えたりしますが、実はめんどうで調整しきれません。それより自分のスピード、自分のボートの波にあうルアーをセレクトしておいたほうが自由にルアー交換しやすいです。
例えばトップガンの大型の定番Nシリーズの14サイズは7.5ノットあたりが最もいい動きをしますが、波にもよりますが8.5ノットくらいで暴れます。7ノットで大きなサイズのダブルフックだと沈みがちです。
アメリカでは8ノットから10ノットのスピードが標準です。オーストラリアでは7ノット、7.5ノットが多いです。沖縄ではアメリカ並のハイスピードで曳くボートが多く、関西では7ノット、7.5ノット前後のボートが多いです。関東は比較的ハイスピードのボートが多いように思いますが6ノット7ノットで曳くボートも少なくありません。金華山沖では7ノットが標準のようです。
いろいろなルアーをスピードを変えながら曳き比べてルアーの表層の動き、水中での泳ぎを見てください。コーナーの3波4波で曳けば充分見えると思います。ラインを下げればルアーの入水角度が変わりルアーの動きも変わります。一つ一つのルアーの動きや癖を知った上で、それぞれのポジションに配置すれば、自分の思う通りのルアーチェンジが出来て、自分の選んだルアーにヒットさせることが大きな楽しみになります。
7ノット標準で曳いているボートが釣れるルアーと、9ノットで曳くボートが釣れるルアーはちがいますので自分に近いスピードで曳くかたのルアー選びを参考にしてください。
05年は8ノットのボートより7ノットのボートのほうがヒットが多かったように感じました。今度カジキにあったら7ノットで曳いたり、8ノットで曳いたりして今年のカジキの気分を聞いてみようと思います。ですから7ノットルアーも持って行きます。
9ノット越えたスピードでトップガンを中心に10本選ぶというのは正直なところ難しいです。トップガンもオーストラリアルアーですから7.5ノットあたりがベストスピードです。9ノット10ノットで曳くと暴れるルアーが出てくるかもしれませんし、お手持ちのルアーとの兼ね合いもあります。
コギンズとスラマーヘッドは重量があり比較的高速に強いです。12ノットでも実績があるルアーですがルアータイプ、フックにもよります。大きめ11/0か10/0のダブルフックの重量バランスがいいと思います。針軸が太いですから80lbが理想ですが、50lbならドラッグを高めにしたほうがフックアップがいいです。
小型ルアーを1本提案してありますが、06年は食い込みが悪くて誘わないと喰ってこないようですが、カツオルアー、トンボルアーにはカジキが喰ってきていますので、シーズン始めは入れておいたほうがいいと思っています。(後日談ですが、最初の釣行でこの小型のTITAN6.5にカジキがヒットして、残念ながらランディング寸前でバラしたそうです)
ルアーは重いほうがスピードや波に強いですが、重ければ重いほどアウトリガーやロッドのしなりの影響が出ますので、アウトリガーやハリヤードラインのテンションが固くないとルアーがはねますので注意して見ていてください。