なぜアンチコンタミネーションが必要になるのでしょうか?
まずはコンタミが付着してしまうメカニズムについてざっくりと説明します。
1. 基本的に、大気中に存在している炭化水素(Hydrocarbon)がSEM/FIBチェンバ内に存在します。
2. 試料に高エネルギー電子ビームが照射されると、試料表面のH-Cの結合が切断され、
3. 水素HはH2として排気されるが、炭素Cはそのまま試料表面に付着してしまいます。
4. 電子ビームにさらされた(SEM観察を行っている)領域だけ炭素が堆積し、ダイヤモンドのような硬化層を形成します。
5. このコンタミがサンプルへのコンタクトを邪魔して電気プロービング不能!
といった感じで測定自身が困難な状況になってしまいます。